国の人口動態調査によれば、2023年の路上での凍死者は50人にも上ります(人口動態調査(2023)死因が「自然の過度の低温への曝露」によるもののうち、「街路及びハイウェイ」における死亡者数)。
また、2000年に大阪市でホームレスの凍死者が19人いたという調査もあります(逢坂(2003)「大阪市におけるホームレス者の死亡調査」)。そのほとんどが路上や公園で発見されており、大半が死亡時に所持金を500円以下しか持っていなかったといいます。
POSSEでは、ホームレス状態にある人や、物価高で生活苦に陥り、家の確保が難しくなった人から相談を受けてきました。昨年度POSSEに寄せられた10代〜30代の若者からの生活相談のうち、40%にあたる139人が、ネットカフェ生活やDVから逃れ居場所を転々としているなど、広義の「ホームレス」状態にありました。
なぜ、空き家やアパート、ホテルは有り余っているにも関わらず、暖かい安心できる家で過ごすことのできないホームレスの人が、日本には数多くいるのでしょうか?彼ら・彼女らが安心できる家を確保するために、どのような支援が私たち学生にはできるでしょうか?
若者の生活相談や生活保護の申請同行、若者の「見えないホームレス化」の実態調査に携わる、POSSE理事の岩本菜々を講師に、日本社会のホームレス問題について考えます。
こちらからお申し込みください。
https://20260202posseevent.peatix.com/view
2025年2月2日(日)14時00分〜15時30分
13時30分 開場
14時00分〜15時00分 講演
15時00分〜15時30分 ディスカッション
戸塚地域センター集会室1
アクセス:高田馬場駅から徒歩3分
・日本で広がる生活困窮の実態を知りたい・貧困問題に取り組むためにどんなことができるのか知りたい・社会問題の解決に向けたNPOでのボランティア活動に関心がある
岩本菜々(NPO法人POSSE理事 一橋大学大学院修士課程)2020年にPOSSEに参加。奨学金返済者の実態調査及び政策提言、困窮者支援活動などを通じて労働・貧困問題に取り組んでいる。NHK『日曜討論』TBS『news23』『報道特集』などのメディアに出演。
POSSEは、若者の労働・貧困問題が深刻化していた2006年に当時大学生だった今野晴貴らによって結成され、これまで数多くの問題に取り組んできた。現場の労働相談から「ブラック企業」を社会問題化し2013年には「流行語大賞」と「大佛次郎論壇賞」を受賞した。また、宮城県仙台市にて被災地支援をおこない厚生労働大臣から感謝状を受領した。近年では、コロナ禍で困窮する女性や外国人の問題にも積極的に取り組み2021年に「第8回エクセレントNPO大賞」を受賞した。